題名のとおりなんですけどね。日々気を遣い、己を隠し、ひたすらに普通の子を演じてきた私でしたが、二ヶ月目にして早々に正体を晒してしまったような気がします。
事の発端はお昼のお話。
いつも2~5人(日によってまちまち)で食べているのですが、今日は5人の日でした。で、福岡出身の子が『テレビのチャンネル数が違う』みたいな話になって。
何でもアニメをよくやるチャンネルが一つないらしい。ふむふむ、と聞きつつ、ボロを出さないために黙っている私。こういうときは黙っているのが一番なんです。
韓国ドラマとかは結構見るよ、小説も好きだし、ドラマだって見るよ。ほら、普通の女の子! という顔をして学校に通っているので、『アニメ? あぁ、ここは少ないよね。田舎だからね。見たいアニメとか滅多にこないよね! 夏目とかね!!』とか言えません。
もそもそと食べつつ、話を聞きつつ、笑いつつ。でしたが、いきなり。
『いつきは地元からでしょ? 遠いよね、番組って一緒なの?』
「そうだねぇ。少ないね。東京とか千葉とかと違って、見れないものが多いし」
ここで千葉って出したのが悪かったのかなぁ。アニメ大国のイメージなんです。
『そっか。まぁそうやろうね。見たい番組とかある?』
「あるよー。○○(←地域名)テレビとか映りそうで映らないからさー。あ、でも最近は深夜とかにある番組を録画したりしてるよ」
多分、この辺でばれてしまっていたんだと、今なら分かる。今ならもう少し気をつけると思う!!
お話はここで終わり、教室へ。その子と席に一緒について、お話を続けました。
『いつきは有川さんの本が好きなんだよね。オススメあったら貸してよ』
「あ、読むー? どれがいいか考えとくね。色々あるからね」
布教活動をし、ちょっと浮かれている私。しかし、有川作品を語る上では自分がオタクであると言う事実を重々に承知しておかなければいけない。
ほら、前野さんとか石田さんとか口をつきそうだし。
『じゃぁ、他にオススメの本ある? 有川作品以外で』
「うーん、最近本買ってないんだけどね。最近買ったのは『謎解きはディナーのあとで』かな」
図書館戦争から話がそれたので、気を抜いたのが敗因か。
『あー。声優さんが朗読してるよね、誰だっけ』
「櫻井でしょ」
一瞬、自分の中で時が止まったね。完全に時間停止したし、自分の言葉を疑ったし、何かの間違いだって信じたかった。が、現実は残酷なものです。口に出したことは事実で。
『へー』
とお友達。
ばれた? ばれたよね? 完全にアウトじゃない?
ま、でも声優さんが朗読してるって知ってる時点で、半分くらい彼女も足を突っ込んでるんじゃない? ね? そう思うよね!(必死)
何か、完全に墓穴掘りました。我慢できなかったというより、無意識のうちに答えてた。口が勝手に動いてた。うわー、ありえんわと自分につっこみつつ。
でも、アニメもちょこっとだけ見ている人なので、お仲間一歩手前かなぁとか思ったり。でも声優さんに詳しくはなさそうでした。漫画はよく読むほうらしいよ。今度貸してもらうんだー。
ジャイキリですけど。青エクは見たことないらしい。微妙に趣味が合わない気もする。うーん、ばれたにしても、心の奥底に仕舞っておいてくれれば幸いだな。
引かれた感じではなかったので、胸を撫で下ろすべき? それとも隠してるだけで、すっごい引かれてたりしたらどうしよう。
折角慣れ始めてきてて、『一人暮らし始めたらご飯食べにおいでー』と言ってくれる人が5人くらいできてきたのに。
でもなー。こればっかりは止めれないんだよなぁ。止めたら死んじゃうくらいだしな。韓国ドラマも止められないし。大人しめの文学少女を装っていますが、中身はがっつりオタクという……。
友人が言うように、社会の隅っこ組は卒業できそうにありません。来週は友人と会う予定なので、それまでの我慢だ!!