いつきが日々を綴ります。日々のぐだぐだを語ったりしてます。時々本の感想が紛れ込んでたりするかもです。
予告どおり、『勿忘草』更新です。今しがたお鍋を作っておりました。(料理ではないと言う突っ込みはナシでお願いします)
ところで、月曜日に家庭科できゅうりの薄切りテストがあります。四十枚以上で満点らしいです。
包丁はほぼ毎日、何かしら理由があり握ることが多いのですが、最近薄切りなんてしたことなかったんで、ちょっと緊張です。
だって、世の中にはスライサーってものが存在するんですもの!! 人の手より便利だし、早いし……。重宝してます。とくにサラダとか。
ああ、そういえば今『宮~Love in Palace~』を見ています。Gyaoで。世の中便利だわ……。と思いながら。
面白いです。皇太子が最初はあんまり好きじゃなかったんですけど。う~ん、あんまり書いたことないキャラだけど、書いたら面白そうではあります。(でもきっと仲良くできないと思う)
ちなみに今は母もちょっとはまってます。『ハマらないと思ってたのに~!!』とちょっと悔しそう。
うちの母は、私を23歳で生んだので、普通より少し若いんですが、好みとかも似通ってます。『姉妹かと思いました~』という見え透いたお世辞に大喜びする人です。
『花より男子』とかは母の影響で読んでいました。コブクロ好きも母の影響……。読書好きも……。
……アレ、似てないと思ってたのに結構似てる??
と、まぁ、馬鹿なところは本当によく似てます。反面教師のはずなのに。……ちなみにおばあちゃんともよく似ていると言われる。
ま、まぁ、そんなこんなで休日を満喫してます。小説書きながら。トリップものの某お方にぞっこんなのですよ。ただいま。
『勿忘草』では数話後に出てくるある人が好きなんですけどね。(紫苑さんはあんまり好きではないです)
一番好きなのは弥絃ちゃんです!!(断言)
え~っと、注意と言えば、妖しくないですけど、そんな雰囲気がいやな人は止めたほうがいいかもです。
ところで、月曜日に家庭科できゅうりの薄切りテストがあります。四十枚以上で満点らしいです。
包丁はほぼ毎日、何かしら理由があり握ることが多いのですが、最近薄切りなんてしたことなかったんで、ちょっと緊張です。
だって、世の中にはスライサーってものが存在するんですもの!! 人の手より便利だし、早いし……。重宝してます。とくにサラダとか。
ああ、そういえば今『宮~Love in Palace~』を見ています。Gyaoで。世の中便利だわ……。と思いながら。
面白いです。皇太子が最初はあんまり好きじゃなかったんですけど。う~ん、あんまり書いたことないキャラだけど、書いたら面白そうではあります。(でもきっと仲良くできないと思う)
ちなみに今は母もちょっとはまってます。『ハマらないと思ってたのに~!!』とちょっと悔しそう。
うちの母は、私を23歳で生んだので、普通より少し若いんですが、好みとかも似通ってます。『姉妹かと思いました~』という見え透いたお世辞に大喜びする人です。
『花より男子』とかは母の影響で読んでいました。コブクロ好きも母の影響……。読書好きも……。
……アレ、似てないと思ってたのに結構似てる??
と、まぁ、馬鹿なところは本当によく似てます。反面教師のはずなのに。……ちなみにおばあちゃんともよく似ていると言われる。
ま、まぁ、そんなこんなで休日を満喫してます。小説書きながら。トリップものの某お方にぞっこんなのですよ。ただいま。
『勿忘草』では数話後に出てくるある人が好きなんですけどね。(紫苑さんはあんまり好きではないです)
一番好きなのは弥絃ちゃんです!!(断言)
え~っと、注意と言えば、妖しくないですけど、そんな雰囲気がいやな人は止めたほうがいいかもです。
+ + + + + + + + + +
静か、だ。
木々さえ、葉がこすれる音を遠慮するくらいの無音だった。その中に二人はいた。鬼の腕の中にいる少女は大人しく体を鬼へ預け、鬼の胸に頭を寄せていた。
そっと鬼が少女の顔を覗き込むが、少女の目が鬼を捕らえることはない。
少女の目に映るのは、底の見えない真っ暗な闇だった。暗い、昏い――、冥い闇。光の差さない、差したとしてもその光さえ呑み込んで、消してしまうような深い暗闇。それだけが、少女の目に映る全てだ。
「――――……」
紫苑の唇が小さく動く。空気に溶け込んでいった言葉(それ)は、決して遠くに聞こえない声だった。それでも少女の体は大きく跳ねる。
「俺が恐ろしいか?」
いいえ。少女は――弥絃は答える。首を振って、それを否定した。その動きに合せて、水の珠も舞う。
涙が地面へしみを作り、濡らしていく。それはまるで夜露のように葉の上へ零れた。
「私が、私が恐ろしいのはあなたではありません。私は、いつまたあなたを傷付けるとも分からぬ、我が身が恐ろしいのです。
自分が何をやっているのかわからないまま、あなたを、殺してしまいそうで、怖いです。怖くて、たまりません」
弥絃は顔を覆ったまま、涙をこぼし続けた。
「こんな私は、もう、人ではないのですか?」
紫苑の着物のあわせを掴み、呟くように自分自身に問いかけるように……それでも瞳は紫苑へ向けながら、弥絃は問う。
『母にも会えず、村の役にも立たず、戻ることも……できない』 そう目が訴えていた。
涙を零し続けながらも、それを止めようとして唇を噛み締める。その姿がひどく痛ましかった。
それから、瞳から表情が消えた。最後の涙がつぅ、と零れるのを拭いもしなかった。
「人を傷付けた私は、もう人ではないのですね」
抑揚の少ない、淡々とした声が木々の囲む空間に広がった。紫苑は弥絃に分からないように眉を寄せ、その体をゆっくりと抱き上げた。
密着していた体がさらに近くなる。
しかし弥絃は以前のように慌てることなく……、慌てることを忘れたように、ただ先ほどより近くなった紫苑へと涙の残る瞳を向けた。
「日が落ちた。何時までもここにいては風邪を引く。帰るぞ」
紫苑はそう言って、足を社のほうへ向ける。すると弥絃が紫苑の腕の中で動いた。
まるでそこから抜け出そうとしているかのように、手足をばたつかせる。瞳に輝きが戻っていた。紫苑は弥絃が暴れているのを感じ、腕の力を強めた。
「何をしている?」
「放して、ください……」
懇願めいた、弥絃の声。紫苑がそれを無視するように足を進めると、弥絃がさらに言い募った。
「私は、あなたを殺そうとしたのですよ! 何故連れ帰るのですか?! また櫻様が何かしたら、どうするおつもりですか」
怒ったように眉を寄せ、それでもその顔は泣き顔に近かった。弥絃は紫苑の顔をじっと見つめる。
「あれはあの巫女のせいで、お前が気に病むことではない。俺と違い、お前は人間だ。残酷な鬼(おれ)とは違う」
当然のようにそう言って、弥絃を見つめ返す。弥絃はその瞳の強さに気圧され、そっと視線を逸らした。
「私は……本当に厄介者ですね……」
小さな声が、震えて消える。泣くのを我慢しているような声だった。紫苑の衿をつかむ手が緩んだ。
弥絃の黒い髪が風にのり、紫苑の銀髪と混じる。それは美しくもどこか違和感さえ残す光景。弥絃はその様子を虚ろに見つめた。
「こんなに美しいのに……。こんなに……、優しいのに。あなたは自分が、残酷だというのですか? あなたを傷つけたことさえ、気付かなかった、私より」
さわりと紫苑の髪を触る。細い指に銀の色が絡まった。
「本当は優しくて。……それなのに何故、残酷などと言うのです?」
同じ質問を繰り返す。誰に問うているのか、彼女に自覚はあるのだろうか、と紫苑は考えた。
夢現の様子で、たくさんの感情が溢れかえるだろうこの状態で、その声も、表情(かお)も驚くほど静かで悲しげだった。
幾多もの感情へ流されないように、弥絃は感情を感じ取る何かに蓋をしてしまったのかもしれない。
何も感じないように。怒りも、苦しみも悲しみも、憎しみも……喜びでさえ。
全ての、全てのものへ蓋をしたのかもしれない。あの巫女のことも、紫苑(自分)のことも、母のことも心から締め出すために、そう思いつつ、声をかける。
「お前は……」
紫苑は乱れていた弥絃の髪に手をやり、そっと軽く梳いた。弥絃は微動だにせず、されるがままになっている。
「俺が、巫女の姉を殺したと思うか?」
腕の中が小さく震えるの感じ、紫苑は弥絃を覗き込む。どこか危なしげだった瞳からまた涙が溢れ出し、紫苑の胸元を濡らした。
そして弥絃は首を横に振った。紫苑の手によって整えられた髪がまた乱れ音を立てる。
「勝手な、思い込みで――あなたに呆れられるかもしれませんが。それでも私は、あなたが人を殺めるようには見えないのです」
「お前は騙されているのかもしれないぞ。"化け物"は人を惑わせる」
その"化け物"と言う言葉に自嘲が混じったのを感じ、弥絃は目を見開いた。
「お前も分かっているのだろう? ここにはかつて女がいた。お前と同じように――生贄として。それでも」
ここにはおらぬ。それが何を意味しているか、お前には分からぬか?
紫苑の手が弥絃の頬を捉えた。弥絃がはっと身を縮める。紫苑は人差し指の背中で弥絃の頬をゆるく撫でた。
体の中で何かがぞくりと動いたのを感じ、知らず弥絃は肩を振るわせる。きゅっと紫苑の袂(たもと)を握り、紫苑を見つめた。
「何人もの女が来たのに、誰一人、ここにはおらぬ」
「それはあなたが」
そこからは声にならず、吐息を漏らした。弥絃はゆるく首を振り、『信じるのは、勝手ですから。
嘘だろうと、真だろうと、私には関係ございません』と小さく笑う。
「俺がもし、その女たちを殺してはいないと言ったら、お前は信じるのか?」
頬を撫でていた手がそっと唇の輪郭をなぞり、顎を通って首筋へと下りた。
ゆっくりとしたその手つきに弥絃ののどがひくりと鳴り、小刻みに体を震わせた。先ほどとは違う理由で瞳が潤んでいく。
「今ここで、その身に牙を立てようと、誰も咎めぬ」
紫苑の指が肌の感触を楽しむように動き回る。そっと鎖骨をなぞられ、弥絃は首を仰け反らせた。
紫苑の顔がゆっくりと近付き、首筋に寄せられる。銀髪が首筋を撫でる感触に、弥絃は身をよじって抵抗した。
しかし紫苑はそれをゆるく笑って流すと、首筋に小さく口付ける。
「――っ!!」
大きく弥絃の体が震えた。先ほどの虚ろだった表情が嘘のように、それは赤へと染まっていく。
弥絃は無意識のうちに紫苑の衿を強く握っていた。まるでそれでしか思いを伝える術はないとでも言うように。
「恐ろしい……か?」
「いいえ」
それでも紫苑の問いにすぐさま答える。
「少なくとも、過ごしてきた間、あなたはいつも優しかったですから」
「お前は本当に変わっている」
くつくつと紫苑は笑う。その度に髪や肌が首筋に当たり、弥絃は小さく唇を噛む。そして何かを隠すように顔を俯けた。
「あなたが本当に残酷な方なら――。それなら今すぐにでもこの身を差し出すのに」
木々さえ、葉がこすれる音を遠慮するくらいの無音だった。その中に二人はいた。鬼の腕の中にいる少女は大人しく体を鬼へ預け、鬼の胸に頭を寄せていた。
そっと鬼が少女の顔を覗き込むが、少女の目が鬼を捕らえることはない。
少女の目に映るのは、底の見えない真っ暗な闇だった。暗い、昏い――、冥い闇。光の差さない、差したとしてもその光さえ呑み込んで、消してしまうような深い暗闇。それだけが、少女の目に映る全てだ。
「――――……」
紫苑の唇が小さく動く。空気に溶け込んでいった言葉(それ)は、決して遠くに聞こえない声だった。それでも少女の体は大きく跳ねる。
「俺が恐ろしいか?」
いいえ。少女は――弥絃は答える。首を振って、それを否定した。その動きに合せて、水の珠も舞う。
涙が地面へしみを作り、濡らしていく。それはまるで夜露のように葉の上へ零れた。
「私が、私が恐ろしいのはあなたではありません。私は、いつまたあなたを傷付けるとも分からぬ、我が身が恐ろしいのです。
自分が何をやっているのかわからないまま、あなたを、殺してしまいそうで、怖いです。怖くて、たまりません」
弥絃は顔を覆ったまま、涙をこぼし続けた。
「こんな私は、もう、人ではないのですか?」
紫苑の着物のあわせを掴み、呟くように自分自身に問いかけるように……それでも瞳は紫苑へ向けながら、弥絃は問う。
『母にも会えず、村の役にも立たず、戻ることも……できない』 そう目が訴えていた。
涙を零し続けながらも、それを止めようとして唇を噛み締める。その姿がひどく痛ましかった。
それから、瞳から表情が消えた。最後の涙がつぅ、と零れるのを拭いもしなかった。
「人を傷付けた私は、もう人ではないのですね」
抑揚の少ない、淡々とした声が木々の囲む空間に広がった。紫苑は弥絃に分からないように眉を寄せ、その体をゆっくりと抱き上げた。
密着していた体がさらに近くなる。
しかし弥絃は以前のように慌てることなく……、慌てることを忘れたように、ただ先ほどより近くなった紫苑へと涙の残る瞳を向けた。
「日が落ちた。何時までもここにいては風邪を引く。帰るぞ」
紫苑はそう言って、足を社のほうへ向ける。すると弥絃が紫苑の腕の中で動いた。
まるでそこから抜け出そうとしているかのように、手足をばたつかせる。瞳に輝きが戻っていた。紫苑は弥絃が暴れているのを感じ、腕の力を強めた。
「何をしている?」
「放して、ください……」
懇願めいた、弥絃の声。紫苑がそれを無視するように足を進めると、弥絃がさらに言い募った。
「私は、あなたを殺そうとしたのですよ! 何故連れ帰るのですか?! また櫻様が何かしたら、どうするおつもりですか」
怒ったように眉を寄せ、それでもその顔は泣き顔に近かった。弥絃は紫苑の顔をじっと見つめる。
「あれはあの巫女のせいで、お前が気に病むことではない。俺と違い、お前は人間だ。残酷な鬼(おれ)とは違う」
当然のようにそう言って、弥絃を見つめ返す。弥絃はその瞳の強さに気圧され、そっと視線を逸らした。
「私は……本当に厄介者ですね……」
小さな声が、震えて消える。泣くのを我慢しているような声だった。紫苑の衿をつかむ手が緩んだ。
弥絃の黒い髪が風にのり、紫苑の銀髪と混じる。それは美しくもどこか違和感さえ残す光景。弥絃はその様子を虚ろに見つめた。
「こんなに美しいのに……。こんなに……、優しいのに。あなたは自分が、残酷だというのですか? あなたを傷つけたことさえ、気付かなかった、私より」
さわりと紫苑の髪を触る。細い指に銀の色が絡まった。
「本当は優しくて。……それなのに何故、残酷などと言うのです?」
同じ質問を繰り返す。誰に問うているのか、彼女に自覚はあるのだろうか、と紫苑は考えた。
夢現の様子で、たくさんの感情が溢れかえるだろうこの状態で、その声も、表情(かお)も驚くほど静かで悲しげだった。
幾多もの感情へ流されないように、弥絃は感情を感じ取る何かに蓋をしてしまったのかもしれない。
何も感じないように。怒りも、苦しみも悲しみも、憎しみも……喜びでさえ。
全ての、全てのものへ蓋をしたのかもしれない。あの巫女のことも、紫苑(自分)のことも、母のことも心から締め出すために、そう思いつつ、声をかける。
「お前は……」
紫苑は乱れていた弥絃の髪に手をやり、そっと軽く梳いた。弥絃は微動だにせず、されるがままになっている。
「俺が、巫女の姉を殺したと思うか?」
腕の中が小さく震えるの感じ、紫苑は弥絃を覗き込む。どこか危なしげだった瞳からまた涙が溢れ出し、紫苑の胸元を濡らした。
そして弥絃は首を横に振った。紫苑の手によって整えられた髪がまた乱れ音を立てる。
「勝手な、思い込みで――あなたに呆れられるかもしれませんが。それでも私は、あなたが人を殺めるようには見えないのです」
「お前は騙されているのかもしれないぞ。"化け物"は人を惑わせる」
その"化け物"と言う言葉に自嘲が混じったのを感じ、弥絃は目を見開いた。
「お前も分かっているのだろう? ここにはかつて女がいた。お前と同じように――生贄として。それでも」
ここにはおらぬ。それが何を意味しているか、お前には分からぬか?
紫苑の手が弥絃の頬を捉えた。弥絃がはっと身を縮める。紫苑は人差し指の背中で弥絃の頬をゆるく撫でた。
体の中で何かがぞくりと動いたのを感じ、知らず弥絃は肩を振るわせる。きゅっと紫苑の袂(たもと)を握り、紫苑を見つめた。
「何人もの女が来たのに、誰一人、ここにはおらぬ」
「それはあなたが」
そこからは声にならず、吐息を漏らした。弥絃はゆるく首を振り、『信じるのは、勝手ですから。
嘘だろうと、真だろうと、私には関係ございません』と小さく笑う。
「俺がもし、その女たちを殺してはいないと言ったら、お前は信じるのか?」
頬を撫でていた手がそっと唇の輪郭をなぞり、顎を通って首筋へと下りた。
ゆっくりとしたその手つきに弥絃ののどがひくりと鳴り、小刻みに体を震わせた。先ほどとは違う理由で瞳が潤んでいく。
「今ここで、その身に牙を立てようと、誰も咎めぬ」
紫苑の指が肌の感触を楽しむように動き回る。そっと鎖骨をなぞられ、弥絃は首を仰け反らせた。
紫苑の顔がゆっくりと近付き、首筋に寄せられる。銀髪が首筋を撫でる感触に、弥絃は身をよじって抵抗した。
しかし紫苑はそれをゆるく笑って流すと、首筋に小さく口付ける。
「――っ!!」
大きく弥絃の体が震えた。先ほどの虚ろだった表情が嘘のように、それは赤へと染まっていく。
弥絃は無意識のうちに紫苑の衿を強く握っていた。まるでそれでしか思いを伝える術はないとでも言うように。
「恐ろしい……か?」
「いいえ」
それでも紫苑の問いにすぐさま答える。
「少なくとも、過ごしてきた間、あなたはいつも優しかったですから」
「お前は本当に変わっている」
くつくつと紫苑は笑う。その度に髪や肌が首筋に当たり、弥絃は小さく唇を噛む。そして何かを隠すように顔を俯けた。
「あなたが本当に残酷な方なら――。それなら今すぐにでもこの身を差し出すのに」
PR