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いつきが日々を綴ります。日々のぐだぐだを語ったりしてます。時々本の感想が紛れ込んでたりするかもです。
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 ここまできたら、半分自棄……。このまま毎日更新したら、喜んでくれるような人がいるんならいいなぁ……。(遠い目)
 私が毎日更新すると、『頑張るね(フフ)』が関の山なので。

 今日は色々失言(失言というほどでもないですけど)して『いやらしい』と言われ続けました。皆さん、私の発言を誤解しすぎです。
 決してチラリズムがいいわけではありません。ただ鎖骨が見える瞬間にどきりとするという話なだけです。(力説するが、文章にすると違いがわからない)

 友人関係も、悩めるうちが花よ、なんて悠長なこと言っていられなくなってきました。うう、悩める羊です。(そこ、爆笑しない!!)
 誰か温厚な習性(?)をください。
 まぁ、私が結構自分の考えが正しいと思って、相手に押し付けるのが悪いと思っているのですが、今回ばかりは我慢できないんです!!
 宿題せずに、部活とか!! お願いだから、最低限度のことはやってください。


 まぁ、そんなこといっても仕方ないのでやめますが。気分を害した方がいたら、本当にすみません。
 肝心なところは一応隠してるんですけど、零れ落ちる感情が押し込めません……。大人な性格になりたいな。

 小説のほうは、多分明日か、明後日、はたまた明々後日ぐらいには完結する予定です。
 頑張るぞ、オー。

+ + + + + + + + + +
 手を握り締めた。突き放すようには言えなかった。本当はアレクを傷付けて……怒らせて……。
 もう二度と来させないようにするつもりだったのに……。ティアの口から出たのは懇願の響きを持つ言葉だった。

 どうして突き放せない……。
                       
それはわたしが弱いから……。


 次に出た言葉は許しを請う言葉。

「ごめんね……。ごめんね、アレク。ごめんなさい。我が侭ばかりで――。でも、もう無理だよ。いや、だよ? 守りたかったよ。でも、守れなかった。守ってもらうばかりで、わたしは傷付けるばかりで……。アレクには何一つ……。アレク、わたしを許」

「ティア!!」

 怒鳴りつけるように名前を呼ばれる。感情の激しさをそのまま映し出したような声。感情が含まれているこの声を聞くのは、一体何年ぶりなんだろう。
 アレクが目覚めて呼ばれた時。ティアは時が戻ったような感覚に襲われた。とても久しぶりに呼ばれたから。
 呼ばれることを、望んだのはティア自身のはずなのに、呼ばれるのが今だと……余計罪悪感が積もる。
 ティアは唇を噛み、目を閉じた。
 わたしの願いは、望んではいけない願いだった、そう心の中で呟く。


 こんなことになるなら望むことさえなかっただろうに。
 わたしのこの身を濡らす血がその代償だと知っていたなら、望まなかったのに。こんなに思いもしなかったのに。
 「ティア」と呼ばれることを……。ティアの心の中で後悔だけが浮かんでは消える。


 アレクが腰に手を回し、先程より強い力で引き寄せられる。抱きしめられている、という実感を得る。痛みを伴うような実感。
 こんなことをされたら、決意が揺らいでしまうのに。そばにいて欲しいと思ってしまうのに。
 見た目では細そうに見えるのに、抱きしめられると嫌でも体格差を感じずに入られない。肩口に顔をうずめられ、ピクリと体を震わせた。

「なんでティアがそういうことを言うんだ……?!」

 怒りを込めたような声に肩を震わせる。アレクが怒りを露わにすることなんて滅多にないことだから。

「私は……。俺は、自分の意思で、騎士になった。ティアを守りたいと思
ったから。傍にいたくて、守りたかったからなったんだ。
 それに、ティアは十分すぎるほど俺たちのことを守ってくれてる……。だって、ティアが上手く政治を動かそうと努力しているから、大臣たちも協力して、反乱を起こす人間が少ない。外交問題に積極的に取り組んでいるから、無闇な戦争を吹っかけられることもない。
 そういうことを、皆分かってるから姫のために命を投げ出せる。守られた分、守りたいのは俺たちも一緒なんだ」

 話しているうちに穏やかになる声。髪をそっと撫でられる感触は一体何年ぶりだろう、とそっと考えた。
 そう、今日は妙に昔のことを思い出してばかりだ。

 守りたいから、傍にいてくれたの? 少しぐらい、自惚れていい?

 そう聞き返したい心を止め、違う言葉を口にした。多分さっきの言葉は聞いてはいけない気持ちの断片だから。

「命を投げ出すなんて、言わないでよ」

 『姫のため』なんて言わないで。わたしを『ティア』として見て。そんなこと言えないけど。

「俺たちはそのために訓練しているんだし、それが使命だ。皆覚悟はできてる。……俺は自分の意思でここまで来た。
 父に言われたからでも、国の役に立ちたいという崇高な思いからでもない。俺が、そうしたいと望んだから、だ。
 だからもう、ボールウィン家には帰らない。騎士としてやっていくというのは父だって前々から言っていたし、了承している」

 その強い意志を、崩そうとしたわたしがいけないのかな?
  
 ティアはそっと微笑んだ。もう、何も言えなかった。言っても無駄だと思ったし、何より守りたいと言ってくれたから。
 突き放したいのに、枯らしてしまいたいのに、どうしてももう少しだけ、と思ってしまう。
 いつか、この国を出る時、その時どんなに辛い思いをしても。でも、もう一度この場面で決意を迫られたら、アレクに傍にいて欲しいと答えてしまうんだろうと思った。
 固かった決意が、たったの一言で崩される。それ程の威力を、アレクの言葉は持っていた。
 結局はティアだって離れて欲しくないというのが本音なのだから。アレクの意思だからと言い訳をしつつ、アレクを離そうとしない自分の強かさに気付いて、嫌気がさす。
 結局は五年前と同じ……。何も変わらない。だから、もっと守れるようになりたい。ティア自身が、騎士たちを。決して傷付かないように。

「アレク。血がついちゃう」

 それを言い訳に、アレクの体から離れた。すこし照れくさくて、でも温かくて心地いい場所だけど。ずっとその中にいたかったけれど。
 ゆっくりとアレクの白い服が緋に染まる。まるでドレスから紅い血を吸い取るように。ティアにとってその血はまるで、自分の罪の証のような気がした。
 そして、その罪の罰がアレクにも及んでいるように見えて、再び恐怖に襲われる。
 そっとアレクに気付かれないよう目を離した。



一体、何度同じ過ちを犯したら、気が付くのだろう。
一体、何度同じ過ちを犯したら、分かるのだろう。

何度こんな思いをすれば、アレクを突き放すようになるんだろう。

何度この躰を血で濡らせば、自分の愚かさに涙を流し、許しを請うのだろう。

知らず知らず言葉が零れた……。『ごめん』という謝罪にもならない言葉と本音。

知らず知らず言葉を飲み込んだ……。『ごめん』という謝罪に隠して。

一歩間違えば、アレクさえも傷付けてしまうかもしれないという可能性にも気付かず。

わたしは何度でも過ちを繰り返す。何度も。

そして毎回後悔しながら、アレクを離そうとしない。

この気持ちを知ったらアレクは離れて行くだろうか。

軽蔑したような目で見るだろうか。

変わらず傍にいてくれるだろうか。

ずるい自分は、決してアレクを離そうとしない。

縛り付けて、自分の傍に留めておきたい。どこにも行って欲しくない。近くにいて欲しい。

こんなに、こんなに思っているのに。なのに。

何でこの気持ちを伝えることができないんだろう。

『あなたが大切です』と。

『あなたがいないと駄目なんです』と。

『ずっと傍にいて欲しい』と。

『できれば、一時だって離れて欲しくない』と。

『寂しいから、傍にいて』と。

『寂しい時、傍にいたい』と。

何故許されないと知りつつ、抱いてしまったんだろう。何故枯らそうと思いつつ、水をやる手を止めないのだろう。
 
この気持ちを枯らそうとしても、なくそうとしても、どうしてできないのだろう。




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