いつきが日々を綴ります。日々のぐだぐだを語ったりしてます。時々本の感想が紛れ込んでたりするかもです。
更新しときます。
一応。
あーー、ファンタジックなものが書きたい。書きたいよーー!! 現実離れしたい。
現実逃避したいよ。私は。思いっきりありえないシチュで、ありえない話運びをしたい。
ベッタベッタのあっま甘を書きたい。
一応。
あーー、ファンタジックなものが書きたい。書きたいよーー!! 現実離れしたい。
現実逃避したいよ。私は。思いっきりありえないシチュで、ありえない話運びをしたい。
ベッタベッタのあっま甘を書きたい。
+ + + + + + + + + +
「愛してる。誰よりも、お前だけを」
「な、に。いきなり……」
「ユキノ。返事を、くれないか?」
「……どうして、いきなり、言うの? 何か、あった?」
「いや。ただ、そうだな――。待ちすぎた気がする。本当なら、もっと早くに言うべきだった」
「わたしは、ただの人間で、賢者でも何でもないのよ? あなたのように長く生きられないし、一緒にいられる時間も少ない」
「それでいい。少なくてもいい。
この先何百年生きても、千年生きても、この命が尽きるそのときまで、ユキノだけを愛してる。
たとえ一人になったとしても、ずっと。だからお前の人生、俺にくれないか?」
「わたしの人生は、あげたりするものじゃないわ。わたしだけの、ものよ」
「知ってる。だけど、ほしいんだ。お前のものでも、俺はほしい」
「大切よ。ジルは、大切。だけど、それは一緒になることでしか証明できない?
大切な存在は、恋人や夫でなければいけない? 恋人や夫だけが、一番大切な人になれるの?」
「違うのか?」
「分からないよっ。分からない。どうして、みんなしてそう言うの? 今のままじゃ、ダメ?」
「駄目だな。お前の一番がほしい。そして俺の一番はお前だ」
「わたしも、ジルが一番だよ。でもきっと、ジルの『一番』と、わたしの『一番』はきっと違うんだろうね」
ただ好きというだけじゃ、ダメなんだろうね。
アレ、最初はラブラブの予定だったのに……? いつ変わった。
――――――――――――――――――――――
「最初からこうしていればいいのに、あなたという人は最後の最後まで渋って」
「だって結婚とか、考えられなかったし。しかもわたしまだ大学生だし。
ジルは王様なんだよっ。普通庶民の学生と結婚ってありえないでしょ!! 側近なんだから、止めようとか思わなかったの?」
「思いましたよー。進言したら、思いっきり殴られました。
誰かさんのせいで、美形と言われ続けた顔が歪むかと思いましたよ。いや、ちょっと歪んじゃいましたけど」
「そ、れは、申し訳ございませんでした。誰かさんのせいで」
「それに、前の王も結局周囲の反対を押し切って、人間をこの城へ入れたのですから、今更なんじゃないですか?
勇者様も最近、よく来るし。話し合いの席なのに花飛んでますけど」
「まぁ、二人とも平和主義者だからねぇ。
でもさぁ、ときどき思うわけよ。わたしが先に死ぬのは決まりきってるわけでしょ?
死んだあと、ジルはどうするんだろうとか。ずっと落ち込むようなことはないか、とか。
それから……前の王みたいなことするのかとか」
「とんだ自意識過剰女ですね、あなた」
「いやいや、あれだけ尽くされれば誤解もするよ。自意識過剰じゃない人だって」
「それがまた勘違いじゃないから、性質(タチ)が悪い。そうですね、でも、やはり王は悲しむでしょう」
「やっぱりね」
「そして私は再婚を勧めます」
「やめてください。これから結婚式を迎える花嫁にいう言葉じゃないです。ノア」
「でも、あなたはそれを望むでしょう?」
「そうだね。望むよ。
ずっと悲しむよりも、ジルのそばに誰かいてほしいって思う。誰か、ジルの心が分かって支えてくれる人がいればいいと思う」
「やはりあなたの存在を許せる心が広い方ですかね」
「そんな女性いるかな?」
「いるんじゃないですか? これだけ長く生きていれば、そういうことは一度や二度ではないですから。
種族によっては人間と同じくらいしか生きられない者だっているし」
「心配だな」
「なら子供をたくさん作ってください。あなたに似た子がいれば、王は死のうとか思いませんから。きっと」
「こどもかぁ。でも人間の血が混ざってたら、短命になるんじゃない?」
「それはやってみないと分かりませんね」
「っていうか、結婚式前に自分の死んだあととか考えるものじゃないわね。
ちょっと悲しくなってきた。どうして人間なんだろうとか考えちゃう」
「人生は計画的に生きていかなければいけないんですよ。王妃様」
結婚式前。父役代理役のノアと花嫁雪乃の会話。
なんだかんだ言いつつ、お互いのことは分かってると想う。ある意味(魔王が大切という)同志。
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「な、に。いきなり……」
「ユキノ。返事を、くれないか?」
「……どうして、いきなり、言うの? 何か、あった?」
「いや。ただ、そうだな――。待ちすぎた気がする。本当なら、もっと早くに言うべきだった」
「わたしは、ただの人間で、賢者でも何でもないのよ? あなたのように長く生きられないし、一緒にいられる時間も少ない」
「それでいい。少なくてもいい。
この先何百年生きても、千年生きても、この命が尽きるそのときまで、ユキノだけを愛してる。
たとえ一人になったとしても、ずっと。だからお前の人生、俺にくれないか?」
「わたしの人生は、あげたりするものじゃないわ。わたしだけの、ものよ」
「知ってる。だけど、ほしいんだ。お前のものでも、俺はほしい」
「大切よ。ジルは、大切。だけど、それは一緒になることでしか証明できない?
大切な存在は、恋人や夫でなければいけない? 恋人や夫だけが、一番大切な人になれるの?」
「違うのか?」
「分からないよっ。分からない。どうして、みんなしてそう言うの? 今のままじゃ、ダメ?」
「駄目だな。お前の一番がほしい。そして俺の一番はお前だ」
「わたしも、ジルが一番だよ。でもきっと、ジルの『一番』と、わたしの『一番』はきっと違うんだろうね」
ただ好きというだけじゃ、ダメなんだろうね。
アレ、最初はラブラブの予定だったのに……? いつ変わった。
――――――――――――――――――――――
「最初からこうしていればいいのに、あなたという人は最後の最後まで渋って」
「だって結婚とか、考えられなかったし。しかもわたしまだ大学生だし。
ジルは王様なんだよっ。普通庶民の学生と結婚ってありえないでしょ!! 側近なんだから、止めようとか思わなかったの?」
「思いましたよー。進言したら、思いっきり殴られました。
誰かさんのせいで、美形と言われ続けた顔が歪むかと思いましたよ。いや、ちょっと歪んじゃいましたけど」
「そ、れは、申し訳ございませんでした。誰かさんのせいで」
「それに、前の王も結局周囲の反対を押し切って、人間をこの城へ入れたのですから、今更なんじゃないですか?
勇者様も最近、よく来るし。話し合いの席なのに花飛んでますけど」
「まぁ、二人とも平和主義者だからねぇ。
でもさぁ、ときどき思うわけよ。わたしが先に死ぬのは決まりきってるわけでしょ?
死んだあと、ジルはどうするんだろうとか。ずっと落ち込むようなことはないか、とか。
それから……前の王みたいなことするのかとか」
「とんだ自意識過剰女ですね、あなた」
「いやいや、あれだけ尽くされれば誤解もするよ。自意識過剰じゃない人だって」
「それがまた勘違いじゃないから、性質(タチ)が悪い。そうですね、でも、やはり王は悲しむでしょう」
「やっぱりね」
「そして私は再婚を勧めます」
「やめてください。これから結婚式を迎える花嫁にいう言葉じゃないです。ノア」
「でも、あなたはそれを望むでしょう?」
「そうだね。望むよ。
ずっと悲しむよりも、ジルのそばに誰かいてほしいって思う。誰か、ジルの心が分かって支えてくれる人がいればいいと思う」
「やはりあなたの存在を許せる心が広い方ですかね」
「そんな女性いるかな?」
「いるんじゃないですか? これだけ長く生きていれば、そういうことは一度や二度ではないですから。
種族によっては人間と同じくらいしか生きられない者だっているし」
「心配だな」
「なら子供をたくさん作ってください。あなたに似た子がいれば、王は死のうとか思いませんから。きっと」
「こどもかぁ。でも人間の血が混ざってたら、短命になるんじゃない?」
「それはやってみないと分かりませんね」
「っていうか、結婚式前に自分の死んだあととか考えるものじゃないわね。
ちょっと悲しくなってきた。どうして人間なんだろうとか考えちゃう」
「人生は計画的に生きていかなければいけないんですよ。王妃様」
結婚式前。父役代理役のノアと花嫁雪乃の会話。
なんだかんだ言いつつ、お互いのことは分かってると想う。ある意味(魔王が大切という)同志。
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