いつきが日々を綴ります。日々のぐだぐだを語ったりしてます。時々本の感想が紛れ込んでたりするかもです。
男の子視点。
昨日は少し時間が足りなかったので、更新できなかったのですが。ふぅ、最近、二十四時間では足りない気がしてきました。
二十八時間に増えても、きっと睡眠時間が延びるだけのような気がしますが。
そうそう、友人に借りたDVDを今日は見ました。『秒速5センチメートル』(新海 誠)という短編アニメーションです。
切なすぎる。一話目はなんとなく可愛い感じもそこはかとなく感じれていたのに、最後は切な過ぎました。
失恋っぽい感じ……、でした。
それで慌てて少女漫画を読み漁る私。馬鹿だという自覚は一応あるんで、心の中だけで突っ込んでください。
それでは、どうぞ。
昨日は少し時間が足りなかったので、更新できなかったのですが。ふぅ、最近、二十四時間では足りない気がしてきました。
二十八時間に増えても、きっと睡眠時間が延びるだけのような気がしますが。
そうそう、友人に借りたDVDを今日は見ました。『秒速5センチメートル』(新海 誠)という短編アニメーションです。
切なすぎる。一話目はなんとなく可愛い感じもそこはかとなく感じれていたのに、最後は切な過ぎました。
失恋っぽい感じ……、でした。
それで慌てて少女漫画を読み漁る私。馬鹿だという自覚は一応あるんで、心の中だけで突っ込んでください。
それでは、どうぞ。
+ + + + + + + + + +
『その始まり』
小学校からの腐れ縁がある日笑った。『うちのクラスに、あんた好みの子がいるんだけど』と。
その日は、『見てみたねぇ』と笑ってやり過ごした。昔から、こいつにだけは嘘が吐けないことを知っていたから。
そしてそれは今も変わっていなかった。
妙に鋭い彼女は、『夏樹 鈴って言うの』とだけ残して帰っていった。彼女の名前も『夏葵』だった。
「お前、何しに来たわけ?」
「ん~、別に」
そしてその日。彼女の言っていたことなんてもう忘れていた。すっかり忘れて友人のところへなんとなく居座る。
ここは静かで、邪魔をされることもない。反対に、人がいなさ過ぎて、少々悲しいぐらいだった。
図書室は穏やかな時間の流れを持っていて、ここへ来るとほっと息がつける。何より親しい友人がそばにいるので、あまり気をはらなくていい。
「あー。またあいつ、来てるよ」
突っ伏している横で友人が呟くので、顔を上げる。『あいつ』が誰か予想もできなかった。
顔を上げてカウンターから身を乗り出す。備え付けのイスに一人だけ少女が座っていた。
その少女が持っている一冊の本、薄い文庫本だった。
その本を持ち、少女は真剣な目で文字を追っている。ページをめくる指は繊細に、慎重に紙を触る。
なんとなく、気になった。
次の瞬間、目が話せなくなる。突然、泣き出したのだ。ぼろぼろと先ほどまで凛とした表情だったのに、あっという間に崩れる。
ぐすっと鼻をすする音まで聞こえてきた。
「おーおー。泣いてる泣いてる。毎回、あの本でよくもまぁ、あそこまで泣けることだ」
面白いやつだよ。ナツキって。
びくりとした。つい最近、聞いたことがあった名前だったから。次いで、彼女のことを思い出す。
『絶対、気に入るよ』
その言葉を思い出した。
「ナツキ?」
「そう、夏樹 鈴。数少ない図書室通いの人間」
毎月の始めぐらいに来るんだよ。新刊、入ってくるから。
「そう。……俺、もう今日帰る」
おい、と呼びかける友人を残して、帰った。
それから、彼女のことを考える毎日が続いたりするのだが……。気になって、目で追いかけて、夏葵から話を聞いて。
……そして。
「アキ~?」
「あ、うん? 何?」
「聞いてなかったでしょ」
「そんなことない、聞いてたよ」
今、気になっていた彼女は扉の向こうにいる。友人の力を借りて、彼女と初めて話したのは、もう一ヶ月も前のことだ。
その彼女は扉に寄りかかり、こちらに不満を向けている。過去のことを知らず思い出していたらしい。
そんな感慨に浸れる余裕ができたのは、つい最近だったりするのだが。
その前はそんな余裕なかった。もう、彼女が扉の向こうにいると思うだけで緊張した。
そしてその柔らかな声で話される内容を聞くだけで胸が躍った。
会うたびに、聞くたびに惹かれていった。
「本当?」
「本当。ただナツを始めてみた日のことを、思い出してただけ」
「それ、知らない! 教えて、いつ見たの?! 私、本当に泣いてた?」
「泣いてたよ。しかもボロボロ涙流して、人の目も気にしないで」
すごくびっくりしたけど、かわいいなぁって思った。
「アキ……。照れるから、そういう言わないで」
「どうして?」
「どうしてって」
そして押し黙って、次の瞬間、扉を引かれた。寄りかかっていた自分の体は重力に沿って、そのまま床に倒れた。
「恥ずかしいの。言われなれてないから」
赤くなった顔がこちらを見ている。それが、無性に幸せに思って、その手を捕まえた。
「え、ちょっ。アキ!!」
ボスンと小柄な体は腕の中に入ってしまう。頭をなでると、無理矢理起き上がり、顔を赤くして言った。
「私、帰るっ!!」
「送っていくよ」
「結構です!!」
そんな彼女を、今日もまた目で追うのだ。
ということで、男の子視点でした。アキくんが可愛くていけない。
もともと最後の、ドアに寄りかかって、床に倒れ、女の子の腕を引っ張って抱きしめるというシチュはこのお話しのものなのですが。
……『St. Valentine's Day』の二人も同じことやってます。えぇ、シチュがなくて、昔の作品から引っ張ってきてたんです。
私の作品、こんなのがしょっちゅうなので、見つけたら『ここのシチュ一緒でしょ?』と指摘してやってください。
多分、本人は覚えていません。(笑)
あともう一本、別の人視点を入れたいなぁ。
小学校からの腐れ縁がある日笑った。『うちのクラスに、あんた好みの子がいるんだけど』と。
その日は、『見てみたねぇ』と笑ってやり過ごした。昔から、こいつにだけは嘘が吐けないことを知っていたから。
そしてそれは今も変わっていなかった。
妙に鋭い彼女は、『夏樹 鈴って言うの』とだけ残して帰っていった。彼女の名前も『夏葵』だった。
「お前、何しに来たわけ?」
「ん~、別に」
そしてその日。彼女の言っていたことなんてもう忘れていた。すっかり忘れて友人のところへなんとなく居座る。
ここは静かで、邪魔をされることもない。反対に、人がいなさ過ぎて、少々悲しいぐらいだった。
図書室は穏やかな時間の流れを持っていて、ここへ来るとほっと息がつける。何より親しい友人がそばにいるので、あまり気をはらなくていい。
「あー。またあいつ、来てるよ」
突っ伏している横で友人が呟くので、顔を上げる。『あいつ』が誰か予想もできなかった。
顔を上げてカウンターから身を乗り出す。備え付けのイスに一人だけ少女が座っていた。
その少女が持っている一冊の本、薄い文庫本だった。
その本を持ち、少女は真剣な目で文字を追っている。ページをめくる指は繊細に、慎重に紙を触る。
なんとなく、気になった。
次の瞬間、目が話せなくなる。突然、泣き出したのだ。ぼろぼろと先ほどまで凛とした表情だったのに、あっという間に崩れる。
ぐすっと鼻をすする音まで聞こえてきた。
「おーおー。泣いてる泣いてる。毎回、あの本でよくもまぁ、あそこまで泣けることだ」
面白いやつだよ。ナツキって。
びくりとした。つい最近、聞いたことがあった名前だったから。次いで、彼女のことを思い出す。
『絶対、気に入るよ』
その言葉を思い出した。
「ナツキ?」
「そう、夏樹 鈴。数少ない図書室通いの人間」
毎月の始めぐらいに来るんだよ。新刊、入ってくるから。
「そう。……俺、もう今日帰る」
おい、と呼びかける友人を残して、帰った。
それから、彼女のことを考える毎日が続いたりするのだが……。気になって、目で追いかけて、夏葵から話を聞いて。
……そして。
「アキ~?」
「あ、うん? 何?」
「聞いてなかったでしょ」
「そんなことない、聞いてたよ」
今、気になっていた彼女は扉の向こうにいる。友人の力を借りて、彼女と初めて話したのは、もう一ヶ月も前のことだ。
その彼女は扉に寄りかかり、こちらに不満を向けている。過去のことを知らず思い出していたらしい。
そんな感慨に浸れる余裕ができたのは、つい最近だったりするのだが。
その前はそんな余裕なかった。もう、彼女が扉の向こうにいると思うだけで緊張した。
そしてその柔らかな声で話される内容を聞くだけで胸が躍った。
会うたびに、聞くたびに惹かれていった。
「本当?」
「本当。ただナツを始めてみた日のことを、思い出してただけ」
「それ、知らない! 教えて、いつ見たの?! 私、本当に泣いてた?」
「泣いてたよ。しかもボロボロ涙流して、人の目も気にしないで」
すごくびっくりしたけど、かわいいなぁって思った。
「アキ……。照れるから、そういう言わないで」
「どうして?」
「どうしてって」
そして押し黙って、次の瞬間、扉を引かれた。寄りかかっていた自分の体は重力に沿って、そのまま床に倒れた。
「恥ずかしいの。言われなれてないから」
赤くなった顔がこちらを見ている。それが、無性に幸せに思って、その手を捕まえた。
「え、ちょっ。アキ!!」
ボスンと小柄な体は腕の中に入ってしまう。頭をなでると、無理矢理起き上がり、顔を赤くして言った。
「私、帰るっ!!」
「送っていくよ」
「結構です!!」
そんな彼女を、今日もまた目で追うのだ。
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ということで、男の子視点でした。アキくんが可愛くていけない。
もともと最後の、ドアに寄りかかって、床に倒れ、女の子の腕を引っ張って抱きしめるというシチュはこのお話しのものなのですが。
……『St. Valentine's Day』の二人も同じことやってます。えぇ、シチュがなくて、昔の作品から引っ張ってきてたんです。
私の作品、こんなのがしょっちゅうなので、見つけたら『ここのシチュ一緒でしょ?』と指摘してやってください。
多分、本人は覚えていません。(笑)
あともう一本、別の人視点を入れたいなぁ。
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