いつきが日々を綴ります。日々のぐだぐだを語ったりしてます。時々本の感想が紛れ込んでたりするかもです。
二話目。
いつまで毎日更新が守れるか。(まぁ、もって後二日)一週間で終われば、いいなぁ……。無理だろうけど。
とりだめしておいた番組を一気に見ました。韓国ドラマ『スポットライト』を二週分連続で見ました。
キャップ、なんてかっこいいの。と、思いながら。
韓国ドラマって、なんだかんだいいつつ見ちゃうんですよね~。
と、いうことで、激甘中毒者は自分の趣味から逃げられそうにありません。
いつまで毎日更新が守れるか。(まぁ、もって後二日)一週間で終われば、いいなぁ……。無理だろうけど。
とりだめしておいた番組を一気に見ました。韓国ドラマ『スポットライト』を二週分連続で見ました。
キャップ、なんてかっこいいの。と、思いながら。
韓国ドラマって、なんだかんだいいつつ見ちゃうんですよね~。
と、いうことで、激甘中毒者は自分の趣味から逃げられそうにありません。
+ + + + + + + + + +
『逃亡と出会い』
「声楽室って」
ここだよねぇ、と声に出さず確認する。北棟の四階の一番端。通称、無人の階である北棟の四階ははっきり言って何もすることがない。
音楽室は一階下の三階にあるし、吹奏楽部だってそこで活動している。 選択教科である音楽をとる人間だって多くないので、授業もそこのはずだ。
随分前に廃部になった、合唱部が部活に使っていたとは聞いたが、今では使う人は皆無、のはずだ。
大体、怪しいだろう。
本を開いたら紙が出てきて、しかもそこに『声楽室』と書いてある。……恋人たちの秘密の文章か、と邪推してしまう。
確かに、密会場所にはもってこいの場所だろう。
「アバンチュール……?」
死語か。
まぁ、ここでこの北棟四階に来ている時点で、私もどうかと思うが。でも、好奇心が疼くのだから仕様がない。
もしかしたら、別のことかもしれないし。
「誰も、いないよね?」
そっと声楽室の扉に手をかける。
思いっきり扉を引くか、そっと引くかで少々迷い、そっと扉の取っ手に手をかけた。
ゆっくりと右に回し、それからぐっと力を入れて押す。
キィ、と錆びた金属の音がした。
案外、音が響いてこちらがびくりとする、と同時に音が漏れ出した。
声楽室だけあって、防音効果がなされているらしい。扉を開けるまでは、そんな音一つも聞こえなかったのに。
扉を開けたとたん、音があふれ出した。
洋楽だということしか分からなかった。正直に言えば、それが私に分かる日本の音楽ではないということしか分からない。
でも流れ出る音に惹きつけられて、少しの間体が硬直してしまう。静かな、少しだけ切ない音楽だった。
柔らかく響くピアノの音と、低く響く男の人の声。英語、ではないはずだ。かといって、何語かと聞かれると分からないが。
「誰?」
その音楽に重なるように、人の声がした。男の子、というよりは男性の声に近い。
いい声、と思ったのもつかの間、ダンッと扉を閉め一目散に逃げ出す。
何故か。なんだか、自分が悪いことをしてしまったような気がしてしまったから。
「ご、ごめんなさいっ!!」
後ろで扉が開いた音がするので、慌てて謝る。……何に対して謝っているのかは分からない。
「追いかけないから、逃げないで!!」
後ろからそう言われて、一瞬止まりかけた――が、止まりかけただけだった。
「む、無理です。ごめんなさい!!」
完全にパニックになっていることは分かった。
「怒ってないから」
それでやっと足が止まる。さすがに、顔は向けられないが、とりあえず止まる。
「えっと、とりあえず、戻る?」
こくり、と頷くと、後ろの人は先に歩き出した。気を遣ってくれたのかもしれない。
トボトボと彼の後をつけながら、後姿さえ見れていない自分がいた。
「声楽室って」
ここだよねぇ、と声に出さず確認する。北棟の四階の一番端。通称、無人の階である北棟の四階ははっきり言って何もすることがない。
音楽室は一階下の三階にあるし、吹奏楽部だってそこで活動している。 選択教科である音楽をとる人間だって多くないので、授業もそこのはずだ。
随分前に廃部になった、合唱部が部活に使っていたとは聞いたが、今では使う人は皆無、のはずだ。
大体、怪しいだろう。
本を開いたら紙が出てきて、しかもそこに『声楽室』と書いてある。……恋人たちの秘密の文章か、と邪推してしまう。
確かに、密会場所にはもってこいの場所だろう。
「アバンチュール……?」
死語か。
まぁ、ここでこの北棟四階に来ている時点で、私もどうかと思うが。でも、好奇心が疼くのだから仕様がない。
もしかしたら、別のことかもしれないし。
「誰も、いないよね?」
そっと声楽室の扉に手をかける。
思いっきり扉を引くか、そっと引くかで少々迷い、そっと扉の取っ手に手をかけた。
ゆっくりと右に回し、それからぐっと力を入れて押す。
キィ、と錆びた金属の音がした。
案外、音が響いてこちらがびくりとする、と同時に音が漏れ出した。
声楽室だけあって、防音効果がなされているらしい。扉を開けるまでは、そんな音一つも聞こえなかったのに。
扉を開けたとたん、音があふれ出した。
洋楽だということしか分からなかった。正直に言えば、それが私に分かる日本の音楽ではないということしか分からない。
でも流れ出る音に惹きつけられて、少しの間体が硬直してしまう。静かな、少しだけ切ない音楽だった。
柔らかく響くピアノの音と、低く響く男の人の声。英語、ではないはずだ。かといって、何語かと聞かれると分からないが。
「誰?」
その音楽に重なるように、人の声がした。男の子、というよりは男性の声に近い。
いい声、と思ったのもつかの間、ダンッと扉を閉め一目散に逃げ出す。
何故か。なんだか、自分が悪いことをしてしまったような気がしてしまったから。
「ご、ごめんなさいっ!!」
後ろで扉が開いた音がするので、慌てて謝る。……何に対して謝っているのかは分からない。
「追いかけないから、逃げないで!!」
後ろからそう言われて、一瞬止まりかけた――が、止まりかけただけだった。
「む、無理です。ごめんなさい!!」
完全にパニックになっていることは分かった。
「怒ってないから」
それでやっと足が止まる。さすがに、顔は向けられないが、とりあえず止まる。
「えっと、とりあえず、戻る?」
こくり、と頷くと、後ろの人は先に歩き出した。気を遣ってくれたのかもしれない。
トボトボと彼の後をつけながら、後姿さえ見れていない自分がいた。
PR
この記事にコメントする