いつきが日々を綴ります。日々のぐだぐだを語ったりしてます。時々本の感想が紛れ込んでたりするかもです。
最近、小説らしいものを上げてないので、短編を一つ。
少々忙しいこの頃です。
思ったより、というか去年よりずっと忙しいです! 学年一つ上がっただけなのに、まだ来年だってあるのに!!
この頃は化学の先生の惚気(奥さんへの惚気がすごい)を聞くのが楽しみです。
だって普通に『うちの奥さん、可愛いですよ』とか『愛する妻』とか言っちゃってるんですよ。
愛情が垣間見れるわーー!!日々の甘さを追及中です。
連載モノ、もう少しお待ちください。ラストまで書き上げます。(トリップモノは、って意味ですよ)
先生と生徒のお話はもう少しかかるかなぁ。
ちょっと小説書くどころじゃないことが身近で起こったので、更新できなくなるかもです。
あ、この短編、『voice』の続きです。
別に読まなくても、普通の先輩と生徒のお話ですけど。
少々忙しいこの頃です。
思ったより、というか去年よりずっと忙しいです! 学年一つ上がっただけなのに、まだ来年だってあるのに!!
この頃は化学の先生の惚気(奥さんへの惚気がすごい)を聞くのが楽しみです。
だって普通に『うちの奥さん、可愛いですよ』とか『愛する妻』とか言っちゃってるんですよ。
愛情が垣間見れるわーー!!日々の甘さを追及中です。
連載モノ、もう少しお待ちください。ラストまで書き上げます。(トリップモノは、って意味ですよ)
先生と生徒のお話はもう少しかかるかなぁ。
ちょっと小説書くどころじゃないことが身近で起こったので、更新できなくなるかもです。
あ、この短編、『voice』の続きです。
別に読まなくても、普通の先輩と生徒のお話ですけど。
+ + + + + + + + + +
「先輩」
ふわりと空気が動いた。扉を開けた所為か、はたまた人間が入ってきた所為か、一人でいた部屋の空気が僅かに揺れた。
「御園……」
お前どこ行ってたんだ、とか、部長はどうした、とか言いたいことはあったんだけど。
「一緒に帰りましょ」
もう部長も由香も帰りましたよ、と明るく言われると何も言えなくなった。
「アナウンスの予定表は?」
来週ある文化祭で、アナウンスするのはこの放送部の役割。そしてそのローテーションを決めるのは今日だったはずなのに。
「え? 部長がもう出してましたよ? 部長と由香、先輩とあたし」
知らなかったんですか? 部長と一緒のクラスなのに?
そう言われている気がして、むっとする。もとよりあいつが俺に連絡をよこすようなことないとは思っていたが。
ここまで自分の都合を無視されるとかえって腹が立つ。
「他の人はまた明日だそうです。とりあえず決まったのはこの二組。一日目の十時から十二時までです」
何流します~? と間の抜けたような声が聞こえてきた。
やわらかくて、いかにも女の子、というような声を出す。普段の声はもっと涼やかな声なのに、と小さく思った。
「さぁ。適当でいいだろ」
「と、先輩が言うだろうと思ってあたしは作戦を考えましたとさ」
口調が少しおかしいが、そんなことを突っ込むまもなく小さな音楽プレイヤーを差し出された。
「百二十分間、何流しましょうか。二十曲ぐらい用意したらいいですかね。途中、呼びかけも入るし」
とりあえず、人気の曲入れてきました、と差し出された。
「俺が決めるもんじゃないだろう。お前も決めるし」
「そうか……」
じっと御園は音楽プレイヤーを見つめた。そしてこちらを見てにこりと笑う。
「先輩が聞いてるのを、そのまま歌っちゃえばあたしも聞けますよ」
なおかつ先輩の美声も聞けて一石二鳥。なんて賢いの、あたし!!
と、自画自賛しているが、ありがたくも何ともない。
「一緒に聞けばいいだろう」
深く考えずそう口に出すと、御園は一瞬だけ大きく目を見開いたあと『そうですね』と照れるように笑った。
「じゃぁ、イヤフォン片っぽずつ」
さっさと俺の右隣に座り、片一方だけを差し出す。自分は左の、そして俺には右の方を差し出す。
「反対にします?」
イタズラ気に呟いた。
「届かなくなるだろ。それだと」
「いいえ~。届きますよ」
ニコニコと何が楽しいのか笑う。
「引っ付けば、ね」
どうします? と言う御園を無視してイヤフォンを取った。もちろん、右耳用の方を。
「残念」
「何がだ」
そう会話を交わして、音楽を流し始めた。流れるのは有名なアーティストのバラード。
そして次々かかるのも全てが恋に関するものだった。
静かに、流れる曲はあたしの心そのもの。
楽しいのも、苦しいのも、切ないのも、全て。
あたしの心(おと)届いてますか?
ふわりと空気が動いた。扉を開けた所為か、はたまた人間が入ってきた所為か、一人でいた部屋の空気が僅かに揺れた。
「御園……」
お前どこ行ってたんだ、とか、部長はどうした、とか言いたいことはあったんだけど。
「一緒に帰りましょ」
もう部長も由香も帰りましたよ、と明るく言われると何も言えなくなった。
「アナウンスの予定表は?」
来週ある文化祭で、アナウンスするのはこの放送部の役割。そしてそのローテーションを決めるのは今日だったはずなのに。
「え? 部長がもう出してましたよ? 部長と由香、先輩とあたし」
知らなかったんですか? 部長と一緒のクラスなのに?
そう言われている気がして、むっとする。もとよりあいつが俺に連絡をよこすようなことないとは思っていたが。
ここまで自分の都合を無視されるとかえって腹が立つ。
「他の人はまた明日だそうです。とりあえず決まったのはこの二組。一日目の十時から十二時までです」
何流します~? と間の抜けたような声が聞こえてきた。
やわらかくて、いかにも女の子、というような声を出す。普段の声はもっと涼やかな声なのに、と小さく思った。
「さぁ。適当でいいだろ」
「と、先輩が言うだろうと思ってあたしは作戦を考えましたとさ」
口調が少しおかしいが、そんなことを突っ込むまもなく小さな音楽プレイヤーを差し出された。
「百二十分間、何流しましょうか。二十曲ぐらい用意したらいいですかね。途中、呼びかけも入るし」
とりあえず、人気の曲入れてきました、と差し出された。
「俺が決めるもんじゃないだろう。お前も決めるし」
「そうか……」
じっと御園は音楽プレイヤーを見つめた。そしてこちらを見てにこりと笑う。
「先輩が聞いてるのを、そのまま歌っちゃえばあたしも聞けますよ」
なおかつ先輩の美声も聞けて一石二鳥。なんて賢いの、あたし!!
と、自画自賛しているが、ありがたくも何ともない。
「一緒に聞けばいいだろう」
深く考えずそう口に出すと、御園は一瞬だけ大きく目を見開いたあと『そうですね』と照れるように笑った。
「じゃぁ、イヤフォン片っぽずつ」
さっさと俺の右隣に座り、片一方だけを差し出す。自分は左の、そして俺には右の方を差し出す。
「反対にします?」
イタズラ気に呟いた。
「届かなくなるだろ。それだと」
「いいえ~。届きますよ」
ニコニコと何が楽しいのか笑う。
「引っ付けば、ね」
どうします? と言う御園を無視してイヤフォンを取った。もちろん、右耳用の方を。
「残念」
「何がだ」
そう会話を交わして、音楽を流し始めた。流れるのは有名なアーティストのバラード。
そして次々かかるのも全てが恋に関するものだった。
静かに、流れる曲はあたしの心そのもの。
楽しいのも、苦しいのも、切ないのも、全て。
あたしの心(おと)届いてますか?
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